希代のイメージメーカー、ジャン=ポール グードとシャネルは、20年以上にわたり独自の協働関係を築いてきました。90年代初頭、シャネルのために初めて手がけた男性用フレグランス「エゴイスト」のCMの中で、怒りをあらわにする女たちが窓から不満の叫び声を上げる姿や、女優ヴァネッサ パラディが鳥かごの中でカナリアに扮して小悪魔的な魅力をふりまいたフレグランス「ココ」のキャンペーンイメージなどは、広告史に残る傑作として人々の記憶に刻まれています。本展覧会では、世を席巻してきたコラボレーション作品を選りすぐってご紹介するとともに、リズムにフォーカスした映像を壁一面のスクリーンに映し出す《ミュージカル》などのさまざまなインスタレーションや、作家自らがセレクトした写真とドローイングプリントを展示します。また、幼少期から今日までの創作活動をまとめた映画《So Far So Goude》(約90分)を上映、ジャン=ポール グードの素晴らしき世界へと誘います。
予告フィルム バージョン1
予告フィルム バージョン2
メイキング オブ
ARTIST
ジャン=ポールグード
Jean-Paul Goude
1940年フランス生まれ。60年代初頭にイラストレーターとしてパリで活動を開始。70年代にはアメリカで雑誌「Esquire」のアーティスティックディレクターに就任した。写真、ダンス、映像、グラフィックデザインなど多分野にわたって活躍し、80年代に創り出したグレイス ジョーンズのイメージにキャリア初期の成果を結実させた。82年に初の作品集「Jungle Fever」を刊行。89年には、フランス革命200周年記念パレードの芸術監督を務めた。主な個展に、2012年パリ装飾芸術美術館での回顧展「グードマリオン」、2016年ミラノの現代アートパビリオンでの「So Far So Goude」。日本では2014年に21_21 DESIGN SIGHTで開かれたグループ展「イメージメーカー展」に参加しているほか、2018年4月にKYOTOGRAPHIE 京都国際写真祭 2018にて日本初の回顧展を開催している。