京都が最も美しい春の時期に、寺社や町家など京都ならではのロケーションを舞台に、世界各国から選び抜かれた写真で街全体が満たされるKYOTOGRAPHIE京都国際写真祭。シャネル・ネクサス・ホールは、2013年のスタートより、この写真祭に参加し、展覧会を開催しています。2017年は、東京・銀座に続き、「MEMENTO MORI ロバート メイプルソープ写真展 ピーター マリーノ コレクション」を誉田屋源兵衛にて開催いたします。
20世紀後半に最も影響力のあったアーティストの一人、ロバート メイプルソープは、その卓越した写真技法や構図だけでなく、高度に様式化され、時として物議をかもす写真作品で知られています。本展では、メイプルソープ作品の最も重要なコレクターの一人であり、シャネル銀座ビルディングの設計を手がけるなど、国際的に活躍する建築家ピーター マリーノのプライベートコレクションを、創業280年を迎える京都の帯匠、誉田屋源兵衛の「竹院の間」にて展示いたします。マリーノは、自然美と肉体美、束縛と破壊をテーマに作品を構成しました。構造物としての肉体、静物や彫像といった形式的な古典主義と、より挑発的な被写体に対する単刀直入な表現とを対比させることによって、メイプルソープの作品群が持つ複雑な二元性に迫ります。
誉田屋源兵衛 竹院の間 Kondaya Genbei Chikuin-no-Ma
誉田屋源兵衛は呉服問屋が立ち並ぶ室町で江戸期から続く帯匠。280年近くもの間、帯問屋を手掛けてきたが、現当主10代山口源兵衛が帯の制作を始め帯匠となった。明治期から大正期にかけて建てられた店舗は、間口からは想像もつかないほどの敷地が広がる大店町屋で、宮大工の名棟梁、三上吉兵衛による貴重な建築となっている。