シャネル・ネクサス・ホールは新進気鋭のキューバ人アーティスト、マベル ポブレットによる国内初の個展「WHERE OCEANS MEET」を開催します。
マベル ポブレットは、写真、ミクストメディア、ビデオアート、キネティックアート、パフォーマンスアートといったさまざまな手法で多彩な制作活動を行い、キューバの現代アートシーンで活躍する若手アーティストの一人です。2017年のヴェネチア・ビエンナーレで《SCALE OF VALUES》が展示され注目を集めました。ポブレットの作品は、フィデル カストロ政権下のキューバで育った若い世代のアイデンティティや、世界とのつながりといった、彼女自身の経験に基づくもので、作品を通して、キューバ社会と今日の世界を語ることで、観る者に疑問を投げかけます。
【テーマ:水、海】
本展は、マベル ポブレットの大切なテーマである“水”、そして“海”を、さまざまな表現を通して体感できる展覧会です。 “海”は、ともに島国であり、“海”と共存するキューバと日本の共通点を示すモチーフでもあります。海は私たちを隔てると同時に、結びつける存在でもあります。海を渡り国境を越える移民は、現代のキューバ社会において身近な現象で、マベル ポブレットの作品でも重要な位置を占めています。時には救い、また時には災いをもたらす存在である海。その本質的な役割について、彼女は良し悪しを判断することなく、観察し、語り、問いかけています。本展では、人間の儚さを考察し、ピラミッド型の折り紙で構成された〈My Autumn〉シリーズ、移民をテーマにした〈Homeland〉シリーズ、旅先で撮影した写真のイメージを断片化し、再構成した〈Travel Diary〉シリーズに加え、映像作品《SUBLIMATION》 (〈Buoyancy〉シリーズ)といった、写真や映像、インスタレーションなど様々な手法で表現した作品を紹介します。
*本展覧会はKYOTOGRAPHIE 京都国際写真祭2023に巡回します。
Photos courtesy of Alejandro Gonzales