1911年アメリカの偉大な写真家エドワード スタイケンが、おそらくファッション写真としては初めて作品を撮影して以来、ファッション写真は優れた写真家たちによってアートの域に高められていきました。今日、ファッション写真は、世界中の権威ある美術館や博物館で展示され、ギャラリーやオークションハウスでは高値で取り引きされています。また、出版社からは優れた作品を集めた新刊写真集が毎年出版されています。
ここに至る過程の中で、優れたファッション写真の写真家たちは、どのようにしてそのキャリアをつかみ、ファッション史のみならず写真史にも名を刻んでいったのでしょうか。そのきっかけの多くを100年以上にわたり、コンデナスト社は主要誌である『VOGUE』を中心につくりだしてきたのでした。
この度の展覧会では、ニューヨーク、パリ、ロンドンおよびミラノのコンデナスト社のアーカイブから、厳選されたオリジナルプリントと実際の雑誌を展示いたします。ホルスト P ホルスト、アーウィン ブルーメンフェルド、ギイ ブルダン、ヘルムート ニュートン、ブルース ウェーバー、ピーター リンドバーグ、ティム ウォーカー等、多くの著名な写真家たちが、彼らのキャリアをスタートさせた時期に、コンデナスト社の誌面を通して発表してきた貴重な作品の数々が、世界各都市を巡回し、日本で初めてネクサス・ホールにて紹介されます。ファッション写真の歴史の中で、偉大な成長を遂げた写真家達のキャリアにおける初期の作品をご覧いただく大変貴重な機会となるでしょう。