シャネル・ネクサス・ホールでは、吉川有悟展覧会『Le voyage de Taka et Yukimi – タカとユキミの冒険旅行』を開催いたします。
日本人の父とフランス人の母を持ち、幼少期からさまざまな国で暮らしてきた吉川有悟は、その国際的な生い立ちに由来するグローバルな視点から、イラスト、マンガ、ドローイングの垣根を越えた創作活動を展開している新進気鋭のアーティストです。
今回の展覧会『タカとユキミの冒険旅行』では、吉川のこうした背景にふさわしく、旅をテーマに、マンガを構成の軸にそえ、ロンドン、パリ、ニューヨーク、モスクワ、上海、東京など世界の都市が、吉川独自の解釈を経た多様なビジュアル表現となって紹介されます。吉川の分身でもあるタカとその幼なじみのユキミが世界旅行をするという設定のもと、マンガや3Dアートとして登場する二人の足取りを辿りながら、各都市を象徴するランドマークや大衆文化がハンドドローイングやシルクスクリーンとなって披露されます。
また、吉川にとって初のマルチメディア展となる本展では、これまでのインクと水彩中心のイラストレーションの領域を超えて、アニメーション、インスタグラム、青写真、3Dプリンターまで新旧さまざまな表現メディアが実験的に用いられます。平面と立体、静止画と動画、空想と現実の世界をつなぐそんなダイナミックな構成を通じて、イラストやドローイングの領域で活躍しつつ、尚も表現の形成段階にある吉川有悟の型にはまらない世界観をたっぷりお楽しみください。