フランス国立図書館では、これまでにジェームス ナクトウェイ、ロバート キャパ、AFPフランス通信社(1944-2004)、セバスチャン サルガドなど数多くの報道写真展が開催され、フォトジャーナリズムに対する眼差しを育んできました。
今回のフランス国立図書館写真展「Pour une photographie engagée_報道写真」は、世界報道写真コンテストでの受賞経験を持つアラン マンガン氏によって選ばれた10名の若手写真家たちの作品を展示。様々な社会問題の実態に可能な限り接近し、長期にわたって粘り強くその事実を追い求める彼らの仕事振りを、展示作品を通して紹介いたします。ムービーや、素人カメラマンが事件現場で撮影した映像が増え続け、報道写真の命が尽きるのはもはや時間の問題だと懸念される昨今、変わり行く世界を冷静な眼差しで正面から見つめるという伝統が今日に受け継がれているフランスのフォトジャーナリズムから、社会問題を提起する報道写真は今も健在でその本質に常に忠実であることを、改めて認識する機会となるでしょう。