シャネル・ネクサス・ホールにて、フランス国立図書館主催の写真展「パリ万博とその世紀 ~19世紀~」を開催いたします。
シャルル5世のコレクションを受け継ぐフランス国立図書館(Bibliotheque nationale de France)は、1368年に創立された蔵書1,300万冊以上を誇る世界最大級の図書館です。そのうち写真、版画に関しては、歴史的に貴重な作品など500万点を越える資料が保管され、まさに人類の遺産が保存されていると言っても過言ではありません。
また、この写真展に協賛されている、シャンパンのルイ・ロデレール社(Champagne Louis Roederer)は1776年創業の歴史あるシャンパンメーカーで、ロシアの皇帝に愛された「クリスタル」はあまりにも有名ですが、自社畑産の葡萄での製造といった、シャンパンづくり、職人の哲学をいまなお頑なに守りつづけています。
フランス国立図書館主催、ルイ・ロデレール社協賛の写真展は、パリで頻繁に開催されていますが、今回初めて海を渡り、シャネル・ネクサス・ホールにて図書館史上初めての海外での写真展を行うことになりました。
ご紹介する写真は、カメラが発明されてからわずか28年後に開催された1867年、そして1878年、1889年、1900年のパリ万博を克明に物語ったものです。この時代は写真技術が模索された結果、さまざまな写真の使用法が生まれ、写真の歴史にとっても鍵となる時代です。したがって今回の写真展にはビッソン兄弟のような著名な写真家の傑作と並び、写真黎明期のアマチュア写真家たちの作品が登場します。またエミール・ゾラやマルセル・プルーストで知られるベル・エポック時代のパリの風景を垣間見ることができます。パリ万博の時代、実にさまざまな建物が建てられ、多くのものが発明されました。パリという街は万博によって築かれたと言ってもいいでしょう。パリと同様、歴史的に非常に重要な都市である銀座で、街づくりの軌跡を垣間見られる写真展を開くことは非常に意味のあることと思っております。