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EXHIBITION

TIMEQUAKES 時のかさなり サビーヌ ピガール写真展

#54- AFTER HANS HOLBEIN THE YOUNGER Portrait of Margaret Wyatt, Lady Lee © Sabine Pigalle

#54- AFTER HANS HOLBEIN THE YOUNGER
Portrait of Margaret Wyatt, Lady Lee © Sabine Pigalle

2014.1.17 FRI - 2.9 SUN

12:00 - 20:00 無休 入場無料

INTRODUCTION

パリを拠点に活動するアーティスト、サビーヌ ピガールによる連作『TIMEQUAKES 時のかさなり』を、日本で初めて一般公開いたします。
この連作は、2011年3月に起きた東日本大震災の際に、ピガールが経験した混乱からスタートしています。彼女は物質的破壊を一時的な堆積と解釈し、15世紀から17世紀にかけての宮廷肖像画と現代の肖像写真とを組み合わせ、さらに、何回かの日本滞在中に撮影した夜の東京の抽象的な写真と融合させるというユニークな取り組みに挑みました。ここでは、ファン エイクやラファエロ、ダ ヴィンチやクルーエといった巨匠たちの作品が、彼女の着想の源というよりも、絵の素材そのものになっています。これらの作品を流用することで、ピガールは時間の圧縮を進め、思い出の層を次々と重ねながら、私たちの歴史遺産を見直し、構図や配置を駆使してさまざまに組み合わせていきました。こうしてできた作品はコラージュのように異なる時代の層を見せ、私たち一人一人の心に、不思議な親近感をもって響く現代の作品となったのです。そして、この親近感こそが作品に非時間性を与えています。
これらの合成肖像は、パワフルな肖像のツールである絵画と写真という二つの表現媒体をつなぐ橋となるとともに、肖像画と抽象画、過去と現在の芸術の架け橋ともなっています。

ARTIST

サビーヌ ピガール
Sabine Pigalle

1963年、パリ生まれ、パリ在住。ソルボンヌ大学で文学を学んだ後、ファッション写真の世界に入り、4年間、ヘルムート ニュートンの元で働く。やがて探求はより個人的なものに向かい、造形写真の道に進むことを選ぶ。文学を専攻した経験が、言葉や、言葉と画像の組み合わせに関心を抱くことにつながり、また、ファッション界に身を置いた経験は、美や装いをテーマに問いかける連作に反映されている。さらに、絵画の歴史や宗教へのレファレンス、総体的な神話や個人がもつ恐怖など、様々なテーマを積極的に追求し、洗練された魅惑的な作品を創作している。東京では2006年に初めて個展を開き、2009年にはフランス大使館の旧庁舎内で開催された「No Man’s Land展」に出展。そのほか、現代アートの国際フェアには、定期的に作品を展示している。Louise-Alexander Gallery に所属。

www.sabinepigalle.com

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