日本とフランス、遠く離れた2つの国の交流がはじまってから150年。わずか1世紀半の時の流れのなかで、あらゆる分野において、両国はその関係を深めてきました。なかでも、芸術や文化に関する互いの関心は大変高いものとなっています。
クリスチャン ポラック氏は、日本とフランスの出会いから現在にいたるまでの、外交史の研究に情熱をそそぎ、両国間の交流をしめす文献から美術作品まで、数々の貴重なものを探し求めては、収集してきました。それらは日仏外交の歴史を語る上で、大変重要なものとなっています。
この度の展覧会は、そのコレクションの中から主に、幕末の開港期より明治の維新期にかけて、外国人居留地が設けられた港町横浜で多く描かれた浮世絵作品と、同じ頃、江戸幕府や薩摩藩、佐賀藩による出展により、日本の文化が世界に紹介されるきっかけとなった1867年のパリ万国博覧会後、ヨーロッパで起こったジャポニズムの流れにのってフランスで制作された、日本にまつわるさまざまなポスターを紹介いたします。
日仏交流150周年の記念の年の幕が閉じ、新たな150年へのはじまりに、日本人はフランス人に、フランス人は日本人にどのような第一印象を抱いたのか、異文化への互いの新鮮なまなざしに溢れる作品をどうぞお楽しみください。
画像:クリスチャン ポラック コレクション